花咲きて...
2010年1月29日 11:00
身が竦む寒さが、息の白さになって舞う日が多くなりました。
東京の原宿では雪があまり見られませんが、
土地によってはこれでもかというくらい、
銀世界を堪能することができそうな光景が、テレビに映るのを見かけます。
時折、雪の多い場所からお客様がお越しになる事がありますが、
お話を聞くと「堪能」するというより、雪が生活の一部であり、
寄り添って生きていると仰っていました。
冬の東北に出向いた時、白銀の世界に見惚れた記憶があります。
毎日の雪下ろしや単純な屋外での移動さえ労力を伴い、
親戚の元から2~3日で東京へ戻った身からすれば、
「堪
能」以上の厳しさを知ることはあまりなかったと思います。
しかし懲りずに帰りの列車の中から、白の世界を夢中で眺めたのは、
ただ厳しい以外の光景を眺めていたからなのでしょう。
しかし、吐く白い息が、朝日の中を蕩い消えてゆく様を見ると、
日の光の温もりに以外なほどの安心感があることに気がつきました。
暖かく気持ちがいいくらいの感想はすぐに思いつきますが、
安心感はどこから湧くものなのでしょうか。
先日、
新しい樹木がお店に訪れました。
そこに安心感はありました。
次の季節が恋しくなると、
その知らせに安堵するのは日本の風土のおかげかもしれません。
寒さの中に「堪能」することを見つけ、また次の季節の知らせに安堵し、
新たな季節の訪れにわくわくする...
お店にあるリングを眺めてみると、
外の光ではやはり色味も生き生きして見えて、
柔らかい自然の色味は、やはり安心感を覚えます。
もしかしたら、新たな季節の知らせを映し出してくれるからかもしれません。
表参道本店 山内